「喉がシュワってするもんこうて来てや〜」
手持ち無沙汰になると、
職員に「喉がシュワっとするもん飲ましてや〜」と言うおばあちゃんがいました。
炭酸飲料はあまり飲ませたらいけない。と指示が出ています。
なので、気を紛らわせる為に話しをしたり、お茶を飲んでもらったりして対応していました。
しかし、日に何度も言ってきます。
ごまかしが続くと、イライラがひどくなって、カウンターにある書類を投げたり、そこにあるボールペンを使って、書類に「サイダー」となぐり書いたりしていました。
「喉がシュワってするもんこうて来てぇ〜〜💨💦💨💦なぁ~~!!お願いやぁ〜!なぁ~~!!」
頭は「喉シュワもん」でいっぱいです。
キレ気味に大声で、私の腕を捕まえて訴えてきます。
「分かったよ」と自販機で炭酸飲料を買ってコップに入れて出します!
『ゴクゴク』美味しそうに飲みます。
「ありがとなぁ」満面の笑みです。
大好きなおばあちゃんでした。
そして、次の日も、また次の日も「喉がシュワってするもんこうて来てや〜」と言われました。
ホントいうと、今、思い出そうとすると、喉シュワちょうだいって訴えてた時、サイダー渡して「ありがとなぁー」って言ってた表情とか、細かいとこ思い出せない。
でも「好きだったなぁー」ということは、今も忘れてない。
最期の時も思い出せないけど、「葬儀に参列させて欲しい」と言ったことは覚えている。
喪主はお孫さんでした。
遺影は、施設で撮った写真でした。何だか、嬉しかった。
遺影って、遺族にとって、亡くなった方の象徴的なものを選びたいと思うものですよね。
Theおばあちゃんのお顔がある写真。
もっと、喉シュワするもん飲ませてあげた方が良かったのかなと思っている。
※あくまで私が感じた体験談です。歳月が経ち、記憶が曖昧だったり、個人を特定されにくくする為にも、事実と違う部分があります。
対応的に無理な事でも、気持ちを汲んであげる事の大切さ。自分にとっては仕事でもこの喉シュワおばあちゃんにとっては毎日の暮らしだった。
若い時の自分に反省😢
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